ノロウイルス

カキ等貝類の生食で感染する食中毒の原因ウイルス。冬期に流行し、急性胃腸炎を起こすが、重症化はまれ。

ノロウイルス

ノロウイルス(Norovirus)は、直径27〜30nmのエンベロープをもたない正20面体対称のプラス鎖1本鎖RNAウイルスであり、カリシウイルス科に属します。ノロウイルスのゲノムの最大の特徴は、その塩基配列が非常に多様性に富むことです。ノロウイルスは培養できない為、分子疫学的解析から5つのゲノグループに分類され、このうちG1、G2およびG4という3つのゲノグループがヒトから検出され、その95%がG2であり、残りの約5%がG1です。G4は極めて稀です。G1およびG2の中には、それぞれ少なくとも15および18の遺伝子型が存在しており、世界的にG2-4(ゲノグループ2、遺伝子型4)のノロウイルスが優勢を占め、かつこの遺伝子型の中で次々と変異株が出現しています。

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ロタウイルスワクチン

ウイルス性胃腸炎のワクチン予防として、現在ロタウイルスワクチンのみが利用可能です。2009年にはWHO(世界保健機構)がロタウイルスワクチン定期接種を勧奨し、世界120か国以上で認可され、約30か国で定期予防接種に組み込まれています。日本でも2011年にロタリックス、2012年にロタテックも認可されましたが、摂取回数の違い(2回と3回)、腸重積症の副反応などの課題が残されています。

1)ロタリックス(Rotarix)
ヒトロタウイルスG1P[8]株を親株とし、細胞培養とプラーク純化した株を成分とした単体ワクチンです。標準接種時期は生後2〜4か月の2回で、初回接種を生後6〜14週6日間に行うことになっています。
ロタリックスはG1P[8]株による重症下痢症に対して92%、P[8]を共有するG1、G3、G4、G9株に対しても87%の有効性が示されています。一方、血清型の交差性がないG2P[4]株による重症下痢症に対しての有効性は欧州の臨床試験では87%であることが報告されています。

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ロタウイルス

ロタウイルスはレオウイルス科に属し、直径約70nmのエンベロープを持たない11本の分節からなる二本鎖RNAウイルスであり、6つの構造蛋白(VP1〜4,6,7)と6つの非構造蛋白(NSP1〜6)をコードしています。ロタウイルスの名称は電子顕微鏡での観察において外観が車輪のような形態をしていることから、ラテン語で車輪を意味するrota(ロタ)に由来しています。
ロタウイルスはヒト以外にも、ウシ・ブタ・サル・ウマ・イヌ・ネコ・ネズミなどの哺乳類や鳥類に広く感染します。
ロタウイルスはA〜G群に分かれ、ヒトに感染するのはA〜Cの3群で、A群が大部分を占める為ヒトロタウイルスといえばA群のことをさします。

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